『指導の基本は本人が気づくための時期を待つ』
上記は羽生善治さんの言葉です。私も同じような考え方で生徒指導をしています。
『考えを聞く』
『やらせてみる』
『アドバイスをする』
『信じて待つ』
『結果について話し合う』
学校の勉強というものをしていく上で最も避けたいと思っていることが生徒が『やらされている』と感じることです。恐怖を与えて強制的にやらせることは簡単で、点数も上がります。もちろんそれで良いという考え方もあります。子どもの考え、ペースに合わせることで成長が遅くなり、その結果が高校不合格に繋がることもあり得るからです。だからこそ『嫌われてもいいから強制的にやらせる』ということを実施するケースがあります。
しかし、私はそうしたくないと思っています。AIの開発が進んでいる今、言われたことしかできない人材は淘汰されていくと考えているからです。だからこそ、自分の目的を達成するための方法を考えられるようにさせていきたいです。
自分がどうしたいのかを聞く。どうすれば良いのかを考えさせ行動させる、その行動が正しいのかを顧みてアドバイスをする、いい意味で放っておく、テストなどで結果が出たときに検討し、反省と改善点を模索する。そんな指導をしています。
『失敗したことを責める』
『責任転嫁を容認する』
『否定的な言葉を言う』
『他人と比較する』
状況にもよりますが、私は上記の4つをしないように、子どもにもさせないようにしています。「これじゃあダメだ」「これは〇〇が悪い」「やっぱりできなかった」「あいつはできてるのに」これらは基本的には子どもを成長させません。
失敗はするものです。同じ失敗を繰り返さないことが成長です。『これは失敗ではなく、できないということを確認したという成功だ』と言った偉人もいます。私は中学生を一人の大人として扱います。そのため、責任も持たせます。そうさせてしまったことに対して、大人が反省する必要もありますが、それを子どもに伝えることはしません。結局、選択をしたのは自分だからです。他人との比較をしてしまうと、子どもは都合の良いところだけ比較をします。自分が悪かったときに「あいつの方が点数が低い」、友人が良い結果を出したときに「あいつとは違う」などです。比較ではなく、競争をさせるようにしています。
『世界に一つだけの花』という歌があります。その歌詞に『その花を咲かせることだけに一生懸命になればいい』という言葉があります。私は、子どもたちにそうあってほしいと願っています。自分のやりたいこと、人生をかけて挑戦したいことを見つけ、それに一生懸命であること。大切なのは一生懸命であることです。真摯に努力できる大人になっていってほしいです。
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